更新履歴 2015年1月, 2015年9月, 2019年8月(大幅改定)

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ドイツ国内を移動する時に、便利な長距離バス。ドイツ中いやヨーロッパ中を通っているアウトバーンのおかげもあって、実に数多くのバス会社が存在する。遅延のリスクを念頭に置いて使えば、とっても便利なツールであることは間違いない。


1.ドイツで一般的なおすすめの高速バス会社
ドイツを走行している高速バス会社は主な会社だけで6社。(wikiにリストあり。こちら。)ここでは使用したことのある会社の中で快適だったもののみを紹介。
(なお、手荷物の条件や値段は2019年8月の時点でのドイツの情報。ドイツ以外では価格や条件も異なるのでご注意を。また、変更も多いためご自身で確認を。)

1) FLiX BUS
とにかく高速バスと言えば "FLIX BUS"。シェア90%以上。日本で言う "JRバス" くらいの有名度。主要な街間は大抵網羅している。
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一昔前に、もう一つの大手バスだった "MEINFERN BUS" を吸収してシェアを拡大した。HPも結構使いやすく出来ていて好印象。ネックは手荷物持ち込み量の少なさ。(通常の旅行なら問題ないが、日本からの旅行で、荷物が多い人などは注意した方が良いだろう。)

手荷物(HPはこちら。)
安全上の理由から、手荷物の条件が厳しくなったのでご注意を。
バス運行中にコントロールが入り、違反が発覚すると途中で荷物を捨てなければいけなくなることもあるとか。ちなみに、乗降時(運転士は無関心)に厳しい荷物チェックがあるわけでは無い。あくまで自己責任。
 ・バス内持ち込み:max. 42 x 30 x 18 cm, max. 7kg 1個
 ・預け荷物:max. 80 x 50 x 30 cm もしくは縦/横/高さmax.160cm (一辺 max. 140cm), max. 20kg 1個
 ・追加荷物:max.20kg チケット購入時 3,99€、チケット購入後 6€ / 個
 ・特殊荷物:長さ合計max.240cm, max.30kg (例えばスキー板や楽器)9€
   チケット購入時もしくは乗車48時間前までに連絡すること。
 ・自転車:9€ ただし、E-BIKE、3輪などの特殊自転車はNG
 ・ベビーカー、車いす:無料(車いすは事前連絡必要)
その他、特殊なものを運ぶ場合は、HP参照のこと。

2) EUROLINES
ヨーロッパ中を走っている長距離バス大手。
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特徴はなんといっても2枚目にあるようにヨーロッパ各国まで路線があること。イメージとしては、まず "FLIX BUS" で検索して、その次に "EUROLINES" で検索するイメージ。手荷物はFLIX BUSよりもゆるい。
ヨーロッパ各国にバス会社があって、その国のバス会社の方が安いことはあるけど、EUROLINESがあると安心感からかこちらを選びたくなる。

手荷物 (HPはこちら。)
 ・バス内持ち込み:max. 40 x 30 x 15 cm, max. 7kg 1個
 ・預け荷物:縦/横/高さmax.170cm, max. 20kg 2個
 ・重い荷物:max.30kg の荷物を追加料金で可。(価格はルートにより異なる。)予約時に確認要。
 ・自転車:不可
 ・ベビーカー、車いす:要確認
 ・動物:不可

3) IC Bus
DB(ドイツ鉄道)のバス。DBの電車検索をしていると、併せてバスも検索されるが、それがこのICバス。路線が少ないのであまり利用する機会は無い。
利点としては、鉄道と組み合わせて使いやすい点。同じ会社なのでもちろんチケットは同じHPで同じ手順で購入できるという安心感はある。
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荷物の条件はFLIX BUSよりも緩い。

手荷物
 ・荷物:max.70 x 50 x 30 cm 2個
   max重量規定の明記無し。(プラスで小さなバス内持ち込み荷物はOKだろう。)
 ・自転車:不可
 ・ベビーカー、車いす:無料(車いすは条件あり)
 ・動物:不可(補助犬はOK)

その他にもドイツ国外のたくさんのバス会社がドイツに乗り入れているので、ネットのまとめサイトなどで検索するといろいろな名前が出てくる。
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基本的にはどのバス会社も安全性はさほど変わらないと思うので、ネット上の評価などから各自で判断してもらいところ。


2.チケットと乗り方
基本的には日本のJRバスなどに乗ったことがある人なら、同じようなイメージで良い。
チケット購入はインターネット予約が中心だろう。DB(ドイツ鉄道)でE-TICKETを購入した事のある人ならば、それと同じようなイメージ。HP上で予約するとE-Ticketが送られてくる(もしくはダウンロードできる)ので、それを印刷して持参する。
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こちらは "FLIX BUS" の場合。見にくいので拡大(クリック)してみてもらいたいが、ここにあるQRコードを乗車時に運転手へ見せてバスへ乗り込む。
注意点としては、バスの路線ナンバー(ここでは "084" )とバスの行き先(ここでは "Prague UAN Florenc:プラハ行き" )をしっかり確認しておくこと。特に大きな駅ではたくさんのバスが行き交うし、整備されていないバス停では変なところに停車したりするので常に到着したバス会社の種類と行き先には注意をしておく。たまに、臨時バスなどの際に、上記写真のバスとは異なるバスが来ることもあるので。

ここでとっても便利なのがアプリ。
FLIX BUSのAppしか使ったことが無いので、他の会社のアプリがどうかわからないが、FLIX BUSでは現在のバス位置が確認できる。
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オレンジ丸が自分の場所、緑のバスマークがバスの現在地。
これはものすごく安心感を与えてくれて便利で、乗過ごしたか遅延しているかも読み取ることが出来る。バスのGPSと連動している様で、使った限りでは更新具合は悪くない。もちろん、Appを使えばスマホの画面でQRコードの表示が可能なのでペーパーレス。なのでFLIX BUSのAppはおススメ。


3.注意点
高速バスを使うにあたって以下の点を注意しておく必要がある。ここもとっても大事なところ。

1)遅延
やはりバス旅に遅延は付き物。極端な話 ”2〜3時間遅れてもいいや” と言う時間に余裕がある場合にしか使うべきではない。もちろん、1時間以上遅れることはそれほど多くないが、30分程度の遅れは当たり前の世界。
そのため、こういった感じで利用してみてはどうだろうか。
 ・高速バスは一日の最後に利用する。
   つまりは、「バス+電車⇒目的地」では無く、「(電車+)バス⇒目的地」、と言った具合。
 ・「バス+電車⇒目的地」とする場合、最低でも乗り継ぎに2時間は取っておいた方が安全。
   特にICEなどの電車指定のチケットを購入する場合は注意が必要。
 ・夕方に大都市へ寄るバスは避ける。
   バスのルートを検索してみて、大都市付近へ夕方寄るバスは渋滞に巻き込まれやすいため。

さらに驚くことなかれ、こんな法律がある。"運転手は、少なくとも4.5時間に1度45分間の休憩を取ること。" ドイツの運転手はこれをきっちりと守る。たとえバスが遅れていたとしても。バスの運転手が二人以上乗っている場合は問題ないが、運転手が一人の場合も少なくない。基本は乗務員交代で対応しているが、交代がうまくいかないとこんな場面に出くわしてしまう。

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これはフランクフルトからヴュルツブルグへ向かう際のフランクフルトバスターミナルでの出来事。定刻通りに来たFLIX BUS。が、運転手が乗客に向かって叫んでいる。聞くと"45分の休憩に入るから待機。"と。ある客が理由を聞いていたが "法律で決まっているんだ" と強い口調。そのため、暑い夏の日中に、バスに乗ることも出来ず外で待機する羽目に。日本人からするとあり得ないのだが、ドイツ(いや日本以外)ではありうる。まぁ、次の 2)事故 のような状況になるよりはもちろん良いんだけど。。。写真のように"Pause;休憩" の表示と手書きの時間 "bis 12:15;12時15分まで" の表示が。こんなこともあるのが高速バス。

2)事故
長距離バスの事故は結構多い。もちろん、母数(運行本数)が多いので率とすればそれほどでは無いのかもしれない。でも、電車よりは高いのは確実。ドイツのアウトバーンは速度無制限区間が多い。その辺も、バス利用にあたっては理解しておかなければならない。
参考までに最近ニュースになったFLIX BUSの事故がこちら

3)荷物の紛失
どうしても起きてしまうのがこれ。まだ経験したことは無いけど、このブログに経験談として送ってくれた方がこの5年で1人だけいた(実際にはもっと発生していることは間違いない。)。悪意があって持って行ったのか、間違えて持って行ったのかは不明だけど、バスのトランクは誰でも触れる場所。不安な場合は、毎停留所で降りて確認しておくしかない。よっぽど大事なものは小さなものであれば手荷物で持ち込むべき。一応、チケット購入時に保険に加入することは可能。



ドイツの高速バスはどれも新しい車両に切り替わっていて、シートもとても快適。長距離でも熟睡できたことも何度も。そして何よりも安い。なのでおススメしたいが、以上の事を知った上で、うまく旅行に合わせて選んでみては、と思う。時間と心にゆとりを持って楽しんでもらえたら幸い。

ちなみに、ドイツでは2013年に高速バスの自由化が始まり、一気にバス会社が増えた。が、ここ5年くらいの間に、多くのバス会社が合併されたりして消えている。例えば、Meinfern Bus, Post Bus, Dein Bus, City 2 Cityなど。今後も長距離バス業界の変革が進んでいくんだろうか。今回ブログに古い情報をずっと放置してしまっていたので、その辺が気になるところだったりする。。今後もその動向には気を付けて更新していきたいと思う。