更新履歴;2018年4月, 2019年8月(大幅改定), 2019年10月

持病のアトピー。ドイツの涼しい環境はとても合っていて平均すると日本にいた時よりも少ない薬で良い状態が保てていると感じる。しかしながら、体調の波や海外生活特有のストレスもあり、悪化することも少なくない。そこで、ドイツの皮膚科と塗り薬について経験談を書き留めておこうと思う。
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アトピーと言うと、水の影響も良く言われているが、個人的に感じてきた限りでは、シャワー後に保湿しておけば硬水だからと言って悪くなる感じは無い。それよりも、自然により近いドイツの環境と、シャワー文化(湯船につかるより油分の離散は少ない)の方がいい方に効いてるように感じている。この辺もアトピーは人それぞれなので答えはない。

こちらも参照



1.ドイツ語でアトピー
乾燥肌;trockene Haut
アトピー ; die Atopie , アトピー肌;atopische Haut
アトピー性皮膚炎 ;die Atopische Dermatitis
湿疹;das Ekzem , 神経性皮膚炎(湿疹); die Neurodermitis

ドイツで普通の人にはアトピー "Atopie" と言っても通じにくいことが多い。湿疹 "Ekzem" の方が通じやすい印象。もちろん皮膚科ではアトピーでOK。

症状のドイツ語
・ trockener, rauer und geroteter Haut;カサカサでザラザラな赤みのある皮膚
・ Rissigkeit, Abblattern, Nassen, Absonderungen oder Blutungen der Haut; 皮膚のひび割れ、剥がれ、にじみ、分泌物または出血
・ Die Haut juckt mindestens 3-4 Tage die Woche.;皮膚は週に少なくとも3〜4日かゆみを伴う。


2.日本で使っていた薬
そもそも、日本でどんなレベルの薬を使っていたのか、を書いておいた方が良いだろう。

1)塗り薬
・ リンデロン V軟膏 0.12% + ヒルドイドソフト軟膏 0.3% (50:50混合)
・ アンテベートローション(頭皮用)
・ プロトピック (体・顔)
・ ヒルドイドローション 0.3% (保湿用)

2)飲み薬
・ ザイザル錠 5mg

知っている人が見れば、アトピーの度合いがそこそこひどいことがわかると思う。"リンデロンV軟膏"はステロイドの強さを5段階とすると3段階にあたる薬。また、"ザイザル"は、一般的な"アレグラ"よりも強力な薬。

以下で記述している経験談はこのレベルを想定していることを理解したうえで参考にしてほしいと思う。

3.ドイツで処方される薬
3ケ所くらいの皮膚科(専門医)しか知らないので、偏りのある情報だけど、日本に比べると塗り薬の処方量が少ないイメージ。
元々、薬を使って体が楽になるのなら、たくさん使ってでも抑えたいタイプなので、少し物足りなかったが、今では充分順応しているので満足できている。


4.ドイツで手に入る保湿剤とアトピーの薬
市販薬に関しては色んな選択肢があって、手軽に手に入るので様々な物を試してみている。その中で気に入ったものを並べてみたいと思う。処方箋薬に関しては、強さなどの情報を出来るだけ記載しているので参考にしてもらいたい。

1) 塗り薬;市販薬(処方箋のいらないもの)
"Ohne Rezept / Rezeptfrei : 処方箋なし" で買えるもの。ドラッグストアやスーパーで簡単に手に入るものから、薬局で買うものまでいろいろ。"薬" と言うよりは "保湿剤" にあたるものがほとんど。

尿素系
尿素は "UREA" と表記されている。「UREA〇〇%」と書いてあるものが多い。イメージとして、パーセンテージが大きい方が、しっとり・ねっとりしていて保湿効果が高いように感じる。

アトピーの話をしているのに、尿素系を入れるかどうか迷うところ…。。
尿素系の保湿剤は、炎症状態のアトピー肌(ぶつぶつ肌)に使うとしみる。場合によっては悪化することもあるので、ご注意を。
ただし、クリームには様々な成分が混ざっているので、クリームによって合うアトピー症状があり、一筋縄でいかないところが難しいところ。その時その時の症状に合ったクリームを見つけてご自身で判断を!

クナイプ ボディークリーム : Kneipp Körpermilch (200ml €8,99)
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かなーり優しいクリーム。さらっとした使い心地で少し香料も入っている。"強い乾燥肌用" と書いてあるが、個人的には気休め程度。ただ、クナイプと言う安心感と使いやすさで初期にはよく使っていた。同様の保湿剤がいくつもあるので色々試して自分に合うものを選ぶと良いだろう。
商品説明はこちら(Kneipp HP)

numis med ボディークリーム (300ml €6,99)
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ドイツの初期によく使っていた尿素系保湿剤でねっとりとした保湿感がなかなかお気に入り。大きなドラッグストアには割と置いてある。一時期は次の "seba med" かどちらかを使用していた。夏にはちょっとべたつき感が強すぎるかもしれない。
商品説明はこちら(numis HP)

seba med ローション (200ml €6,45)
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どこのドラッグストアにも置いてあるかなり有名なシリーズ(日本でも手に入る)。その中でも保湿効果の高いクリーム。クリームののびも良いし、肌触りが良い。まぁそこが尿素系のポイントでもあるんだけど。。商品説明はこちら(Sebamed HP)

ALLEGIKA Lipolotio ボディークリーム (500ml €25.95)
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ドイツで初めて行った皮膚科の先生に出してもらった保湿剤。尿素入り。しかし、別の皮膚科の先生には、こんな高いの使う必要ない、と言われたシロモノ。。けっこうサラッとしていて、使い心地は良い。商品説明はこちら(Allegika HP)

EXCIPAL 10%UREA ローション (500ml €21,30)
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下で紹介しているお気に入りのハンドクリームと同じシリーズ。かなり濃厚なクリームで保護感があるところが良いところ。肌の調子が少し登り調子の時に最近よく使用している。


ワセリン系
アトピー肌(炎症)でもしみないので、重宝している保湿剤。
apomix Basispflege 30 (150ml €15,08)
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現在通っている病院で勧められた保湿剤。結構ネットリ系で、肌にへばりついてくれるので肌を守ってくれている感覚は強い。ちなみに、シリーズで Basispflege 15,30,45,60 があり、数値が大きいほど保護効果(粘度)が高いらしい。商品説明はこちら(apomix HP)

DEXERYL Pflegecreme (50g €4,95)
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手ごろな価格の保湿剤として皮膚科で勧めてもらったクリーム。さらっとしているので普段使いにとてもいい。値段が次のEucerinの半値近い(500g で€14,95)のでそこが魅力。個人的にはネットリ系が好きなので、Eucerinが好きかも。。
商品説明はこちら(PIERRE FABRE DERMO KOSMETIK HP)

Eucerin Atopi Control Lotion (400ml €20,30)
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Ceramide 3 : セラミド 3 とオメガ配合のクリーム。下のTOPICREMと並んで愛用しているローション。
アトピー肌の保湿に対する考え方はたくさんあるけど、個人的にセラミド入りがアトピー肌に良い、と言う考え方に共感しているため。日本ではセラミド入りが高いけど、ヨーロッパでは割と手ごろに買えるので試す価値あり。
流動パラフィン混合なのでワセリン系。肌感はネットリ系。保湿してます感があるので、すごく良い。薬局によっては、Eucerin商品がずらっと並んでいるので、購入もしやすい。商品説明はこちら(Eucerin HP)

TOPICREM (200ml €13,50)
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オメガ 配合のワセリンとグリセリンの混合クリーム。今一番のお気に入りかもしれない。。朝起きた時の肌のしっとり感がなかなかのもの。ドイツの薬局ではなかなか見ないので、フランス系のネット通販にて購入(下記参照)。商品詳細はこちら

Cetaphil ローション (460ml €21,95)
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皮膚科で紹介してもらったグリセリン系クリーム。グリセリン系なので、ワセリン系とはちょっと違い、肌への浸透感が強いローション。長時間のしっとり感と言うよりは、風呂上りなどにサッと塗るといい感じ。調子が悪い時は特に、少し経ってからワセリン系を塗って保護している。(毎日そうすればいいんだろうけど、、調子が良いとどうしてもおろそかになってしまう。)


その他
SOS Micro Silber Creme (100ml €5,95)
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プロビタミン(パンテノール)配合の保湿剤。尿素やワセリンは入っていない。とてもきめの細かいクリームでとても肌に馴染んでいく。結構お気に入りで、病院に行き始める前は良く使っていた。パンテノールはかゆみを抑えたり、炎症を予防する効果があるらしいので、軽い症状の時は良いのだろう。商品説明はこちら(SOS HP)

EXCIPIAL -REPAIR SENSITIVE- (50 ml €7,95)
病院でおススメされるハンドクリームはほぼコレ。「Repair」と「Protect」の2種類があり、仕事前にプロテクトを塗り、仕事の後にリペアを使用するイメージ。自然由来成分で余計なものは何も入っていない。(タケツネバナ油を使用。)サラッとしている割に、手にまとわりついている満足感もあり、なかなかおススメ。薬局で購入可能。商品説明はこちら
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番外 : ヒルドイド系(ヘパリン類似物質)
日本では保健適用されていて、最も基本的な保湿剤といってもいい "ヒルドイド : Hirudoid (Heparinoid)" 。しかしながらドイツにはヒルドイドの保湿剤は無い。Hirudoidクリーム自体は売っているが、腫れや炎症用の薬としてのみである。(ちなみに、姉が住んでいるオーストラリアでも売っていないらしい。)
正直、理由はわからない。そもそもヒルドイドはドイツで発明された、と言う話もネット上には落ちているけど、、そもそも使用目的が違うらしい。それが、なぜ日本では尿素系やワセリン系よりも保湿効果のある薬剤として認められているのだろうか。。。謎すぎる。。

ということで、ヒルドイド系の保湿剤はドイツには無い。ヘパリン類似物質系として他にあるのかどうか…現時点では見つけられていない。一つ確実なのは、ドイツでは一般的では無い、という事。


2)塗り薬;処方薬 (Rezeptpflichtig)
抗生物質(ステロイド)の薬はだいたい処方箋が必要となる。
ちなみに、ステロイドの強さについてはこちら(Google検索)で検索するとたくさん出てくる。

Hydrocortison 1% : ヒドロコルチゾン
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ステロイドの塗り薬。ステロイドの強さは二番目に弱い部類(厳押法アトピーがかなりひどい状態の時に、Hausarztで処方してもらった薬。もっと強い薬が欲しかったんだが…。。とは言え、顔にも使えるので重宝している。

Prednicarbate : プレドニゾロン (保湿剤とのミックス)
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ステロイドの塗り薬。ステロイドの強さは中間(祁押法これは、Basiscreme DAC(保湿剤) と Chlorhexidine:クロルヘキシジン(薬用殺菌剤) が 50:50 でミックスされたクリーム。体用として重宝している。

・Betamethason:ベタメタゾン
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ステロイドの塗り薬。ステロイドの強さは高くて(況押法手湿疹などの水疱に効くとされていて、処方してもらった。普段は上で紹介した "Excipial" で保湿し、ひどい時のみベタメタゾン配合の"Beta Galen"を使用している。水仕事をしているアトピー肌に良い。

Karison Creme : カリゾンクリーム
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ステロイドの塗り薬。過去に皮膚科で処方してもらったもの。なんと、ステロイドの強さはMAX(儀押法6いステロイドが、こんな大きなチューブ(50mg)で手に入るとは。。日本だと5gチューブだろうなぁ。一応、日本流で、保湿剤と30:70くらいでMIXして使っていた。さすが、かなり良く効く。あまり長期間は使わない方がいいだろう。

Protopic 0,1% Salbe : プロトピック (60g)
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おなじみのプロトピック。日本でも使っていたのでドイツでも処方してもらった。しっかし、、チューブがでかい。。日本の10本以上の大きさ。。なお、皮膚科の先生が言うにはプロトピックは日本から来たものとのこと。


3)飲み薬
Lorano : ロラーノ (処方箋必要なし)
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日本で言うと "アレグラ" に相当する。ドイツでも超一般的なアレルギーの薬。

Cetirizin : セチリジン (処方箋必要なし)
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日本で言うと "ジルテック" や "ザイザル" に相当する。ロラーノよりも強いが、眠気が出る人もいるので注意。ロラーノに並んで一般的な薬。薬局に入ると、だいたい見えるところに置いてある。

Prednisolon : プレドニゾロン (処方箋必要)
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ステロイドの飲み薬。こちら(お薬110番)によると、ステロイドの飲み薬の中では弱い方。なので、それほど気にしすぎなくてもいいかも。


5.ボディーソープ、シャンプー
Eucerin DermoCapillaire Kopfhautberuhigendes Urea Shampoo (250ml €14,55)
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UREA配合の痒みのある頭皮用のシャンプー。UREAは気休め程度かもしれないが、余計なものが入っていないので愛用中。商品詳細はこちら。他にもPH5シャンプーなどもあるので、試してみるのもいいかも。

Eucerin AtopiControl DUSCH- UND BADEÖL (400ml €17,90)
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オイルタイプのボディーソープ(頭もOK)。非常にソフトな感触な上にオイルなのにしっかりと泡立つのでとても使い心地がいい。絶賛愛用中。Eucerinの推奨は、32℃のお湯に入れて10分間つかりつつマッサージをする方法。残念ながらうちには浴槽が無いので試してないけど、風呂に入れると相当良さそう。商品詳細はこちら


6.その他の薬
日焼け止め
Eucerin SUN SPRAY (200ml €21,25)
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SPF50でスプレータイプ、かつサラサラの透明な液体なので非常に使いやすい。安心のEucerin製品なこともあって愛用中。商品詳細はこちら

口唇ヘルペス
Pencivir
疲れとアトピーで時々出てくる口唇ヘルペス。その時の塗ぐすりがこちら。
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ちなみに、口唇ヘルペスはドイツ語で"Lippenherpes"。処方箋がいらないので、薬局でヘルペス用の塗り薬や飲み薬頂戴!と言うとすぐに手に入っちゃう。

目(まぶた)のヘルペス
Aciclo (Aciclovir) 800mg と AciVision Augensalbe
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疲れてアトピーがひどかったりすると目の周りにも出てきてしまうヘルペス菌。眼球の方へ感染してしまうと手術なんてことにもなるので大変。。こういった薬が手元にあると安心できる。
ACICLOは細菌対策の飲み薬で1日5回服用。口唇ヘルペスにも有効だと思われる。AciVisionは目専用の塗り薬。どちらも Rezeptpflitig:処方箋要 。
同様の塗り薬で、"Zovirax Augensalbe" と言うものもある。

帯状疱疹
日本でもなったことの無かった "帯状疱疹 : Gürtelrose" にドイツでなってしまい治療に一苦労。。ヘルペス菌の発展版なので、ヘルペス持ちの方はご注意を!
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左が配合塗り薬 "Clioquinol + Lotio Cordes"。右が飲み薬の "Valaciclovir Aurobindo 500mg"。いずれも処方箋が必要な薬。


ここで挙げた薬は一例に過ぎないし、まだまだ試してみたい保湿剤や薬もあるので、良かったら都度更新していきたいと思う。


6.ネット薬局で安く購入する
ドイツでは、日本以上にネット薬局が身近で、たくさんのサイトがある。薬局に行くのが面倒、とか、自由に色んな薬を検索したい、、さらには、少し時間がかかってもいいから安く購入したい、、何て時にはとても良い。

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(ネット薬局参考例。実際はもっとたくさんある。)
ネットで検索するとたくさんのネット薬局がヒットするけど、、使ったことのあるのはこちらのみ。

Apotheke.de ; ドイツでメジャーなネット薬局。
Cocooncenter ; フランス系が充実しているサイト。EucerinはApotheke.deより概ね安く、愛用のTOPICREMもこちらで納入可能。ただし、フランス国内流通品が送られてくるので、基本はフランス語。英語併記が無いものもある。商品の名前もフランス語で分かりにくいので、しっかりと調べる必要あり。

経験上、注文して3,4日くらいで届く。ドイツでは郵送に2,3日かかるのは当たり前なので、それを考えると対応は迅速なんだと思う。なにより、価格が定価に比べて30%OFFくらいになることも多いので最近はもっぱらネット薬局である。サイトによって安いメーカーもそれぞれなので色々比較してみるのも面白い。



薬局やインターネットで見ている限りでは、日本よりも処方箋なしで手に入る薬が多いので、手軽にアトピー用の薬や保湿剤を試せる環境にある。逆に言うと、知識をしっかりと知っていないと失敗することもあるとも言える。実際、ドイツに来て、アトピーが暴れ始めてから初めて知った知識も少なくない。日本の時は、先生の言われるがままに薬を使っていたものだが、実際に自分で考えながら、理解しながら使う今の状況は、ちょっと心地いい。

あとは、ドイツのアトピーに対する考え方も学んでいきたいトコロ。ドイツでは、アトピーは治療可能な病として扱われているようで、色んな考え方があるらしい。医者ともっと会話が出来るようになれば、もっと色んな情報も入ってくるだろう。面白い話が聞けたら、それもアップしていこうと思う。

こちらも参照