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その3の続き。いよいよ収穫。1年この時のためにみんな頑張ってきたと言っても過言ではない大事な大事な収穫、そして発酵への作業を少しだけご紹介。


1.ワインセラーの準備
何事もまずは掃除から。ワイナリーには収穫期しか使わない道具がたくさんあるので、それらのチェックと掃除から。
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タンクはほぼ1年中使われているのでこの収穫前のタイミングで全ての部品を外して大掃除。掃除で使用する薬剤はナトロン(重曹)とクエン酸。ナトロン(アルカリ)でしっかりと掃除して、クエン酸で中和するイメージ。

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1枚目写真は、プレス後のブドウ果汁(Most)を一時保管(温度管理など)しておくための Milchtank:ミルククーラー。そして2枚目は基本的な多層フィルター。

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これらか収穫時に使用する道具たちのごくごく一部。細かいところまで洗浄をしながら各機器の構造が理解できる、なんてのも事実かも。。

この他にも収穫後の作業スペースを確保するために倉庫全体の配置換えを行ったり、プレスから醸造にかけて必要となる自然溶剤や測定器具の準備などなど、想定していた以上に作業がたくさん。。収穫前のこの時期から一気に忙しくなってきた。。


2.ブドウの収穫 : Weinlese
2018年10月12日、Hamm醸造所ではいよいよ収穫が本格的にスタート。(前週に甘みがそれほど必要ではないゼクト:Sekt用のブドウの収穫は実施済。)
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2018年は秋に入っても天候が安定しており、収穫も予定通りにほぼ進んでいった。

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白ブドウの品種はリースリング、黒ぶどうはシュペートブルグンダー(ピノ・ノアール)。特にリースリングは太陽光を通して黄金に!

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綺麗なブドウ達。Hamm醸造所の場合は、それほど大きなプレス機を持っているわけでは無いので、一度に収穫する量はこのくらい。

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武道を収穫したら、果汁(Most)の測定も重要。ここで基準となるのが、Mostgewicht;マスト重量(果汁の濃度)。この値を基準にQ.b.A、Kabinett;カビネットやSpatlese;シュペートレーゼ、Auslese;アウスレーゼなどに区分される。

Hamm醸造所は、ブドウ畑の7.5haしかない小さな家族経営ワイナリーだけど、各機材の稼働状況や人手を考慮するため、収穫は1か月半ほど続いていく。。


3.プレスとフィルター : Pressen und Filtration
収穫後の作業はリースリング(白ブドウ)とシュペートブルグンダー(黒ぶどう)でまったく異なるが、ここはリースリングの工程で書いていこうと思う。

リースリングでも、色々なこだわりの方法が
ブドウの粒を取り外す作業(マイシュ;Maischen)をするものもあれば、房のままプレス機に投入するものもある。

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こちらのプレス機は、Hamm醸造所にある小さなタイプ。自動のプレス機にはタイプがいくつかあるけど基本的な構造は、この筒の中心部にゴムチューブが入っていて、空気で膨らませて壁との間でブドウが潰される、と言う仕組み。2枚目が昔ながらの手動タイプのプレス機。

収穫量や目的のワインの種類によってプレス機と搾り方(強さや時間など)を変えていくところがとても重要なポイントで、生産者によってこだわりが見られる面白いポイントの一つ。

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搾った果汁(モスト)は少し濁りがありつつもゴールドに輝く美しさ。とってもとっても甘いぶどうジュース。2枚目は搾りカス。

ブドウ果汁になったところで、果汁の温度管理をしつつ、フィルターに通して不純物を取り除いていく。
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1枚目は、温度管理が出来る槽でろ過の準備を行う。ブドウ果汁(モスト)にろ過を助けるパーライトを添加し攪拌。その後に、写真2枚目の多層フィルターへ送り込む。
ちなみに、パーライトは粒子の形状がかなり不規則なため、細かい不純物を絡めとって効率よくろ過できる物質。

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ろ過が終わると、このような透明なぶどうジュースに。これをステンレスタンクへ貯蔵していく。


4.タンク貯蔵、発酵
フィルターによって不純物を取り除いたブドウ果汁をタンクへ移動させ、そこへ発酵に必要となる酵母などを添加する。
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1枚目の写真は添加するBIO酵母。これを添加して2枚目写真のステンレスタンク達で発酵させていく。

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発酵し始めるとこのような感じ。液面が細かく泡立ち、耳をすますとシュワシュワポコポコと音が聞こえ、酵母が生きているのを実感する。


タンクのガラス栓から聞こえる音も静かなワインセラー内に響き、なかなか素敵な雰囲気。参考までに動画を。

この後、目的のアルコール度数や糖度になるまで発酵させる。
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大体2週間〜1か月かけて発酵させるが、その間は温度管理(17℃〜19℃)をしつつ定期的に糖度(エクスレ)を測定する。
ワインになる過程では糖度がアルコールに変化していくので、糖度を管理することでワインの状態がわかる、と言う仕組み。
1,2枚目が糖度計を利用して、糖度測定をしているところ。この時はまだ60°Oe(エクスレ)なので、まだまだ甘くておいしいフェーダーヴァイザーの状態。
(参考までにフェーダーヴァイザーについてはこちら<ヴュルツブルグ 秋の味覚 フェダーバイザー 2014>も是非。)
そして、3枚目が糖度の経緯をグラフ化した”発酵カーブ”。

これらの仕事を2か月近く分担しながら行ってようやく仕事がひと段落していく。
この先はワインセラーの中での仕事が続いていくことになり、発酵が終わって落ち着けば酵母を抜いたり、さらに3か月後くらいにはフィルターに通したり。

きちんとしたワインの形になるのは3か月後くらい。ワインになってから瓶詰まであともう少し。初めて1年通してお世話してきたブドウ、そしてワイン。早く瓶詰めされた2018年のワインを飲みたいものである。

「ワイン実習 2018」
ワイナリー実習2018 その1 ; ブドウ畑の準備
ワイナリー実習2018 その2 ; ぶどうの開花
ワイナリー実習2018 その3 ; ぶどうの成長